■SHIKEとは
NAGIとは対照的に、荒々しく波立つさまをプロダクトに反映させたラインが「SHIKE」です。
「SHIKE」とは漢字で「時化」と書き、漁師が海のようすをあらわすことばが由来になっています。
SHIKEはNAGIとあわせて二種一対のコンセプトであり、対照的な手法でレザーの魅力を際立たせています。
プロダクトの表面を大きくシワだたせることで、革靴の履きジワのような大きなうねりを作り出しています。
その際にも、作為的なシワの表情にならないよう、文字通り”自然”になるように注意を払っています。
製法としても非常に特殊で高い技術、そして多くの時間を要します。
水通しした革を生乾きの状態になるまで自然乾燥させ、革にうねりをつけた状態で縫製していきます。
料理でいうところの「寝かせる」時間が必要となるため次々と生産できるわけではありません。
そして縫製の際に理想的なシワのバランスになるまで調節をするのですが、乾ききってしまうとそれ以上シワの形を変えることはできません。
寝かせた革がととのうと今度は時間との戦いがはじまるのです。
こうして作られるSHIKEのプロダクトは、実際の波が二度と同じ形になることがないようにひとつひとつのシワのうねりが異なります。
技術とテクスチャが織りなす豊かな表情をお楽しみいただければと思います。